まいにちえがお新聞

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海よりもまだ深く

久しぶりに映画の感想を書きます。

定期的に映画は観ているのですが、なかなか重い腰があがらず…


是枝監督の『海よりもまだ深く』をようやく鑑賞してきました。丸の内ピカデリーの2階席にて!

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2階席初めてだったのですが、評判通りとっても良かったです。

目の高さにちょうど大スクリーンがあって、映画館なんだけど映画館じゃないというか…

こんなに最高な環境ってあり!?って感じでした。

 

以降、ネタバレになりますが、感想を綴ります。

 


笑ってしまうほどのダメ人生を更新中の中年男・良太(阿部寛)と、40年間団地暮らしの母(樹木希林)、離婚してお金持ちの彼氏がいる元妻・響子(真木よう子)、小学生の息子真悟。

良太は小説家を目指し、探偵をしながら稼いだお金をギャンブルに費やしている。

ギャンブルで2倍3倍にしてまず家賃を払い、養育費を払い、息子にグローブを買ってやるんだ、と意気込むもののいつも惨敗。

自分だけのためにお金を遣うんだったら、彼はギャンブルをするのだろうか。

養育費と息子へのプレゼントのためにギャンブルをする父親の姿がとても切なく映った。


情けない父親というか、典型的な父親というか。

それらが醸し出すあの独特の切なさは一体なんなのだろう。


阿部寛演じる良太を見ていて、私は自分の父親を思い出していた。

父はギャンブルもしないしたばこも吸わないけど、良太のように言葉足らずで、不器用な人だ。

誤解を招くことも多いし、変な冗談を言って面白くないと私たち家族に冷たくあしらわれることも多い。


けれどすごく子煩悩で、不器用だけど私たち子どものことを想ってくれているということが伝わるから、絶対嫌いになんかならない。うっとうしく思うときはもちろんあるけどね。笑

小さい頃は毎週弟と父で公園に行って、めちゃくちゃに走り回ってあそんで、近くのマクドナルドでハンバーガーを買ってたべて、階段でチヨコレイトをしながら帰った。

遊園地に連れていってくれるのもいつも父だった。

小さい頃は母より父のほうが遊んでもらっていたし、昔は父とのほうが仲が良かったと思う。

今ではすっかり母のほうが仲良しだけど。


なんか、仲は母のほうが良いんだけど、でも別にどちらからも同じ分だけ愛されてるなと思うのが不思議で、それは家族だからなのだろうか。


良太の息子は、「パパは自分の事が好きなのかな」と不安をこぼしていたけど、それがいつか彼にも伝わるといいな、と心底思った。

不器用な父親はたくさんいると思う。

でもどんな母でも、父でも、子どもにとっては大切な親で、どちらも大切なんだよね。


宝くじが当たったら、またみんなで暮らしたい。って言った息子の夢がかなえばいいなあ、と思って、でもかなわないのかもなあ、と同時に思った。


でも、嵐の夜に、家族3人で宝くじを探したシーンは、すごくあったかくて泣けた。

みんなで夢の欠片を拾う、ってすごく嘘っぽくて、ただ輝いてて、いいなって思った。

 


嵐の夜に、母が良太に向かって

「幸せっていうのはね、何かを諦めないと手に入れられないものなのよ」

というシーン。

予告編でも見ていたけど、本編で見てさらに…。


母も「海よりもまだ深く人を愛すること」をせずに生きてきて、
元妻も「愛より大事なこと」を選んで決断してきて…。


人間って元々、うまく生きられないようにできてるのかもしれない、と思う。

みんな不器用だけど、うまく生きて幸せになりたいから、何かを諦めるのかもしれない。

 

でもこの映画のあったかいところは、家族の誰も売れない小説家の良太に「小説家やめたら?」とは言わないところ。

他人はちょっと曇った顔するけど、母も死んだ父も元妻も、良太のことを心の中では応援してる。

祖母が「文才っていうのは、誰にでもあるわけじゃない素晴らしいものなのよ」と孫に言って聞かせるシーンも良かった。


みんな、自分も周りの人も大好きで、大切なんだろうな。

うまくいってほしいし、一緒にうまくやっていきたい。

けど、それだけじゃうまくいかないから、何かを諦めたりしなくちゃいけない。

 


主題歌のハナレグミ「深呼吸」の歌詞に

夢見た未来ってどんなだっけな さよなら 昨日のぼくよ

なくしたものなどないのかな さよなら 昨日のぼくよ

というフレーズがあって

これにもまた泣いてしまう。


みんながみんな、思い描いたとおりの大人になれるわけじゃなくて

パパもまだなりたい大人になれてないけど

でも夢を叶えることが一番大事なわけじゃないんだよ、って

嵐の夜に、一番夢を見てる父が息子にそう言うシーンは

もうとっても切なくて 胸がぎゅうっとなった


夢を見ていると なくすものがたくさんあると思う

元々何も持っていないのに、なくすものなんてあるものか、と私は前まで思っていたけど

全然そんなことない。

いっぱいなくしてるし 寂しいし 虚しいし苦しくなるし。

 

けどこの歌は最後に

手放すことはできないから

あと一歩だけまえに

というフレーズで終わっているから、そこもまた良いなあ、と思う。

 

映画も、大きく何かが変化したような描写はないんだけど

もしかしたら良太は明日からもまた家賃滞納して養育費も払えずギャンブルをしてるかもしれないし

小説家を諦めて探偵業一本になっているかもしれないけど

そういう、何かの結末を提示するような作品ではないから、良かった。

 


すごくよかった。

 


思い出すとすごく泣けて今もぼろぼろ泣きながらこの文章を書いているから、多分めちゃくちゃな文章だと思うけど…

良い映画を見れてよかったです。

 

人が愛おしく思える映画です。

すごくあたたかい映画でした。


おすすめです。

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